2011年11月21日

【イシゴニスとモールトン】

恥ずかしながら、僕は実車を買うまでMINIのサスペンションがゴム製であることを知らなかった。

自動車のサスペンションは通常、コイルやリーフといった鋼鉄製のバネを使う。
でもMINIの設計者アレック・イシゴニスは、MINIのサスペンションにゴムを選んだ。
ラバーコーンと呼ばれるそのサスペンションは、ゴムの塊が潰れることによって路面からの衝撃を吸収するという画期的なシステムで、金属製のものとは別次元の乗り心地を備えていた。
12ea1be3.jpg


しかしながら、材質の劣化というゴムの避けられない特性ゆえ、経年とともに車高は下がって行く。
そこで多くの(つかほぼ全ての)MINIユーザーはHi-Loキットという車高調整機能をインストールする。
車高を下げるためではなく、保つための車高調。
金属製のコイルサスペンションに換えるユーザーも多いが、ラバーコーンの乗り心地を好むユーザーも少なくない。
半世紀前の発明がいかに高い完成度だったのかが伺える。
やがてMINIは生産を終え、ラバーコーンサスは過去の遺物となった…

このサスペンションの開発を担ったのは、当時ダンロップに在籍していたアレックス・モールトンという技術者。
彼はダンロップを退職後自転車の開発に乗り出す。
独創的なトラス構造のフレームは高剛性で軽量。
変速機を装備することでトップスピードが大径タイヤと遜色なければ、路面抵抗を減らした方が有利と考え小径タイヤを採用した。
小径タイヤは大径タイヤに比べて段差などの走破性が劣るのだが、この欠点を補うのがサスペンション機構。
モールトンはこのサスペンションに自ら開発したラバーコーンを採用した。
自動車に比べてかかる負荷が小さく、機構も単純かつ軽量なゴム製サスは自転車には最適な選択である。
alex_with_superspeed.jpg

それにしても、自転車のくせにMINIが買えるくらいのお値段なのね…
posted by brokenbrakes at 22:53| Comment(0) | @cars | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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